アートの島 佐久島探検 (3)



アートなお庭の島から下へ降りて遊びます。

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地層に反って浸食された,広場のような平らな磯と,浸食されなかった崖があります。

磯には潮だまりがあって,生き物観察ができます。




ぼくが,子どものころにやっていたイソギンチャク遊びをしていたら,路くんがこれにはまり,三人で楽しく遊びました。

ほとんどが 1~2cm 程度の大きさでしたが,中には 5cm くらいのがあって,きれいな緑色をしていました。

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このあとは,まだ行っていない島の北側を目指します。

気になった激坂を登ると,森の中へ入りました。

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森の中を歩くこと15分ほど。

北の海岸へ出ました。

こちらは,自転車にぴったりの道。

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右手に海。

左手には,これまた地層がおもしろい崖。

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これは,海岸沿いにあるアート 「北のリボン」。

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すべり台ではありません。







北側の海岸をぐるりと回って,西の地区に戻ってきました。

狭い路地。

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階段。

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ふつうで考えたら,自転車には困る道がおもしろいです。



ときおり現れる激坂。

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迷路感たっぷりの細い道。

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道が直角に曲がることはほとんどありません。



まあ,人生もそんなものでしょう。

ふと気づいたら,どこにいるのか,どこに向かっているのかわからなくなる。

でも,大きくまちがわなければいい。

自分の向かうところが,大づかみに見えていれば何とかなる。





たぶん,見逃したものもたくさんあることでしょう。

気づかずに通り過ぎてしまったものも多いでしょう。

それもまた,人生と同じ。



しばらくして再訪したら,新たな発見がたくさんあるにちがいありません。

10年後にもう一度,というのもいいな。

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路くん,みっちゃま,楽しい時間をありがとう。

またね。

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写真はこちらにも。



【 佐久島 自転車での観光のためのメモ 】

・ 島のレンタサイクルは,連休中,午前中で売り切れ状態。
・ お昼時は,どのお店も行列ができていた。
・ 山道に入るなら,SPD-SL での上陸は止めた方がいい。
・ ロードバイクよりMTBやミニベロの方が向いている。
・ 連休中の船は臨時便が出るので,人数がまとまり次第随時運行。早めに港の列に並んだ方がいい。



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アートの島 佐久島探検 (2)



さて,つぎはどこへ行こうかと相談していたら,予定していた昼食場所が合ったので,とりあえずチェックします。

11時開店とのことですが,11時半に行ったらもう満席という話なので,間に合うようにと路くんがタイマーまでセットするという念の入れようです。

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しかし,店をのぞいてみると,9時なのに開店していました。

「どうする?」

と顔を見合わせ,

「食べよっか」




9時にランチです。

朝食が早かったですからね。



魚とえびのフライが付いた刺身定食。

1250円也。

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美味しゅうございました。

お刺身はさすがの新鮮さ。

静かで雰囲気のいい店でした。





さて,つぎは,東側の海辺へ向かいます。

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このアート作品は,「秘密基地アポロ」 です。

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外をのぞく窓があって,額縁のように海を眺めたり,屋根につけられた潜望鏡のような窓から,松の枝振りを眺めたり,男の子の遊び心をくすぐる設計です。

食べ物と寝袋を持ち込んで,ここを拠点に遊び回りたい感じ。

そんな気持ちを見透かしたように,

「宿泊禁止」 とありました (笑)





ここの下へ,ちょっとアブナイ崖を下ると,海辺に出ます。

これがおもしろいんです。

この島を形作った地層が観察できます。

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細かい粒子の堆積岩です。





ほかの誰も下りてきません。

波の浸食に耐えて残った一角が,巨大なテーブルを作っています。

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足下を見ると,幾何学模様に劈開が入っていました。

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少し歩くと,その模様や色が変わっていくのがおもしろいです。

美しいブルーの堆積岩もありました。




さらに海沿いを回り込むと,佐久島と小さな島が堤防でつながっていました。

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渡った先には,神社がありました。

願い事を石に書いて奉納するスタイルです。

神社仏閣をばかにするつもりはさらさらありませんが,こんなことで願いが叶うはずがありません。

努力してコソです。

でも,まあ,自分に対する決意表明としては意味があるでしょう。





こうしてつながる島はもう一つあります。

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こういう移動の面白さも,この島の魅力ですね。

こちらは,アートな庭がありました。

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この島も,波打ち際に下りられるところがありました。

そして,ここもみごとな地層と,浸食の後が見られました。

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標高の高い島だと浸食された崖も大きくなってしまいます。

でもこの島は,全体の標高が低く,崖も低いのでかんたんに下りられます。

いろんなおもしろみが詰まっていて,遊ぶにはもってこいです。



次回は,島の北側を紹介。




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アートの島 佐久島探検 (1)



連休初日は,路くん,みっちゃまと遊びに出かけました。

「ライド」 というより,「遊びに」 という感じです。



目的地は,三河湾に浮かぶ佐久島です。

近年,「アートの島」 として人気のようです。



西尾の一色港から船に乗ります。

小さな船ですが,連休とあってお客さんがいっぱい。

そのため,定時運行ではなく,人数がまとまり次第,随時出発してくれるようです。




乗り場には貼り紙がありました。


「食べ物,飲み物は早めに確保してください」

「トイレは見かけたら済ませるようにしてください」


なるほどね。わかりました。



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船に乗るのは,コギコギさんも言っていますが,別世界への入り口という雰囲気で,ワクワク感がありますね。

ただ,この船はけっこう小さいので,自転車を持っていると少し肩身が狭い感じです。

路くんの持ってきたミニベロがちょうどいいサイズかもしれません。





佐久島には,東港と西港があるのですが,あまり考えもせずに西港で下りました。

さあ,出発。

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予想はしていたのですが,島ですから道が狭い,狭い。

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「これでいいの?」

という道が続きます。

ほかの観光客の様子を見ていても,行ったりもどったり,みんな頭の上に疑問符をつけていました。




こんな道はまだ走りやすい方です。

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しかし,やがて走れない道につながることも多いです。

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道の両側を埋め尽くしているのは,ハマダイコンの花。




最初に着いたのは,一番有名な 「おひるねハウス」。

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人がいっぱいで,とてもお昼寝なんてできませんけどね。





次のポイントへの移動は,ほとんど勘で決めます。

迷路のような道が楽しいです。

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とつぜん,舗装が終わってダートになることもしばしば。

ここは,とつぜん森に入りました。

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森の中にもアートがあります。

これは,鉄製のアート作品で,「空の水-山」。

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木漏れ日が美しい空間でした。

すぐお隣にある掃除道具収納棚までアート!

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これもアート? というものもあります。

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海岸沿いまで下りてきて,西へ向かいます。

行き止まりになることもあります。

でも,自転車は機動力がありますから,へっちゃら!



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つぎは,この島のダイナミックな自然を紹介します。







── つづく







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春の日の花と散る (2)



100km 走ったあとの池田山?



池田山と言えば,斜度の高い坂が延々と続いているというので有名なところ。

初心者のころ,「ここが登れたら,ほとんどのところは登れるよ」 と言われたことのある場所。



100km 走った後に行くところではないことは重々承知していた。

しかし,KTM さんの爽やかな笑顔に負けた。



行くことにしてしまった。

メンバーは,KTM さん,masa さん,こーさん,ペロさん,とぼく。



みんなにあきれられ,笑われ,励まされながら出発。





行くことに決めたのを,すぐに後悔させられた。

あっという間にギアが足りなくなり,ダンシングをしても焼け石に水。




陽光の中を軽やかにダンシングするこーさんの後ろ姿。

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柔らかな光に透ける新緑。

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そんな爽やかさとは裏腹に,凶悪な斜度の荒れた路面。

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重いクロモリバイクできたことを激しく後悔する。

気楽に行こうかと決めた自分が恨めしい。

しかたがない。

自分との戦い。




こんなつづら折れをクリアしたと思っても,まだ半分しか来ていないのだ。

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こんなに高く登ってきたと思っても,絶望的に坂が続いている。

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本当にあきれてしまう。

さきほどのつづら折れから,ピークまではこんな感じ。

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一見,尾根沿いの,のんびりした道に見えるが,斜度はずっと10%越え。





1時間以上の格闘の末,死にそうになったころに,やっとピーク。




先に登っていた3人の

「おつかれ~」

「よくきたね,ここまで」

「すごいよ」

との声と笑顔がうれしい。



はあ~,登ってきてよかったと,一瞬だけ,思わせてくれる景色。

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masa さんは,無念のリタイアらしい。






しかし,池田山はまだ終わらない。

ここからが,池田山の本当に辛いところ。

いや,ここまでも十分に辛かったのだが。




あとは下るだけ,というのが通用しないのが池田山。

まず,斜度の高い下りが続くということは,ブレーキを握る手が辛くなるということ。

これは,新世代のアルテグラに変えたことで,ずいぶん楽になった。

一世代前の Dura-Ace のブレーキよりも効きがいい。



それでも,途中で休憩を入れないと,握力が持たない。




さらにつらいのが,路面の悪さ。

登るときにくらべて,速度が高くなるだけに,振動もすごい。

サドルの上に載せて,お肉がほとんど付いていないぼくのお尻は,悲鳴を上げ続けた。


これは本当に疲れる。






池田温泉が見えてくるころ,わたくしの両脚,両手,そしてお尻は,花と散った。


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そうだ。


ハラハラと散る花びらに,あの辛さをうずめてしまうか。

花吹雪のむこうに,この山の辛さがかくれるほど,花を散らせるか。


そして,また,いつか,性懲りも無く,登りに来たりするのだ。

そんな,懲りない男に,わたしはなりたい (笑)



masa さん,リベンジのときは付き合うからね!





ヘロヘロになって道の駅に到着すると,また,3人が笑顔で出迎えてくれた。

ありがたいことだ。

ああ,これで,疲れもふっ飛ぶ。




この日も一日,よく遊びました。

いっしょに走ってくれた皆さん,ありがとうございました!

またね!








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春の日の花と散る (1)



日曜日は,SHOROs ライドだった。

shiga さん,お久しぶり!

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matz さんの主催。

100km の行程で,木之元のパン屋さんまで行く。



そのパン屋さんの名前には,うっすらと記憶があった。

少々ひっかかりのある記憶だ。




池田山の麓にある道の駅から出発。

いきなりのアップダウンが脚に来る。

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さわやかな緑が輝く茶畑。

脚が重すぎる。

と思ったら,リアのブレーキを引きずっていた。

道理で重いはずだ。

クイックの締め方次第でリアのパッドが当たることがある。

簡易スタンド用のアタッチメントがクイックに入れてるあるせいかな。




しばらく走ると,またブレーキを引きずっている。

もう,いやになる。

停車してチェックすると,こんどは当たっていなかった。

斜度がキツイので,本当に脚が重いだけだった。




揖斐川沿いのすてきな道。

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車が来ない。

深い緑の川。

日陰には大好きな苔。

(そんなつもりはないのに,いつの間にかぼくは 「苔好き」 ということになっている)

ときおり,お日様の粉をまぶしたかのようにヤマブキの花。




春の山ほどきれいなものはないと思う。

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木の一本一本がさりげなく個性を主張する。

それでいて,全体にまとまって春の山を表現している。

SHOROs のように,気の置けない個性的な仲間たちと同じ。




ちょっと困るのは,matz さん,ひろさんが先頭にいると,強度が上がることだ。

ぼくにとっては,サイクリング強度ではなく,明らかにトレーニング強度。

ま,それも楽しい。

あ,苦しいけど。




目的地のパン屋さん。

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木の本宿の一角,このパン屋さんだけが異常に賑わっている。



matz さんにさりげなく,このパンを勧められる。

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丁重にお断りした。

中身に何が入っているのか知っているからだ。




ああ,「サラダ」 と名乗ってタクアンをその身に宿すとは。

知らずに食べていたらどうしてくれる。




隣でこのパンを食べている こーさんが,めずらしく毒を吐く。

「またここへ来たとしても,二度目は食べないね」

「うちにお土産として持ち帰ったら,がっかりされるね」

心の中で拍手したことは内緒にしておこう。



しかし,それは所詮個人の好みの話。

ものすごい量のこのパンを買い込んでいる人がいる。

パイクのグループ,自転車のグループ,家族連れと,ひっきりなしに人がこの店に吸いこまれていく。

熱狂的なファンがいることはたしかのようだ。





次なる目的地は,びわこ食堂。

なんでも,とりやさい鍋,という名物があるそうだ。

この季節に鍋?




出てきてびっくりだった。

最近はやりの言葉で言えば,インスタ受けするというヤツか。

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どうやって食べるのか,システムがわからない。

店員さんの解説もない。

「とり」 はどこにいるのか。

野菜を取って食べるから,「とり」野菜?

そんなバカな!

そう言えば,メニューには,「鳥野菜」 ではなく,「とりやさい」 と平仮名だったぞ!





では,続きを連続写真でどうぞ。

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大盛りの白菜の下には,ちゃんと鶏肉が入っておりました。

ピリ辛の味噌味も美味しゅうございました。






お腹を満たし,帰り道。

平坦路とは言え,強度は下がらない。

いつものように,すーっと ペロさんが前に入ってくれる。

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いつもありがとう。




でも,風よけになってくれるとは言え,強度は下がらない。

「風はオレが受けてやる」 という優しさなのか,

「オレに着いてこい,千切れるなよ」 という鬼なのか。

かなりキツかった。

必ず信号が青になるのがうらめしい。

ま,それも楽しい。

あ,苦しいけど。





最後の峠を越えて,池田温泉へ。

フウ。

着いた。

疲れた。

100km 走るときは,もう少し低めの強度がいいね。






え?

何?



KTM さんが,後ろの池田山を指さしている。

その顔には満面の笑みが浮かんでいる。



今から?

登るの?

たった今,100km 走り終えたところなんですけど。

しかも,「あの」 池田山ですよ。








── つづく









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春の日の花と輝く



セーテンさんを送る会の翌日は,朝のサイクリング。

この日も,多くの 「輝き」 を見ることができました。



相生駅前に集合して,まずは,新舞子の海岸へ。





前回相生に来た,干潟の美しい光景を目にしたあの日は,この道がおそろしいほどの真っ暗闇でした。


その道が,今朝は春の光に輝いています。

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青空と山が,それはそれはきれいです。



そして,少し肌にヒヤリと感じる,春の朝の風も気持ちがいいです。

風を切って走るロードバイクとしては,最高の風。






ほどなくして,新舞子の海岸に到着。

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いつもながら,瀬戸内の海は穏やかで優しい表情をしています。

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海の向こうへと旅立つ セーテンさん夫妻の胸に去来するのは,どんな思いでしょうか。





この日の海は,透明度が高く,海底の模様がくっきりと浮かんでいました。

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そして,陽光を反射する海面は,キラキラと輝いています。

おだやかな小さな波の一つ一つが,交代で太陽の光を反射するのです。






海岸沿いの七曲がりも,相変わらず気持ちがいいです。

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もちろん,万葉岬にも登りました。

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明るいコバルトブルーの海に,小さな船の航跡が鮮やかに描かれます。

なんてきれいなんだろうと見とれます。

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そして,いつものように,楽しい語らいは幸せな音楽を聴いているよう。

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万葉岬のピークにある,この芝生広場は,いつ来ても温かさと光に満ちています。

自転車仲間たちの明るさが映し出されているのでしょう。





そしてそして,これまたいつものように,向かう先はだるま珈琲です。




でも,この日はちょっとちがうだるま珈琲。

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JUN くんが,朝だけマスターになり,モーニングセットを提供することになっているからです。


カフェのマスターが夢だという 絵かきや JUN 君。


緊張気味の表情で,自転車乗りばかりのお客さんに,お水を出し,モーニングセットを運んでくれました。

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カフェマスターへの道とともに,絵や文字で表現することへの情熱も,輝きを増しているように思います。



この小さな額に書かれた言葉。

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JUN くんのサポートをする美女たちの笑顔が輝き,

自転車乗りたちが,好き放題に自転車の話題で盛り上がり,

走り終えて空かせたおなかを,美味しいパンで満たし,

また,ひとしきりおしゃべりの花を咲かせる。



だるま珈琲の小さな店内は,まさに笑顔あふれる空間でした。




5月には,新舞子にあるホテルシーショアで,JUN くんの作品展が開かれます。

ぜひ,また,この輝きを我が身に浴びたいと思います。




アイルランド民謡として有名な 「春の日の花と輝く」 が頭の中をリフレインです。


春の日の 花と輝く うるわしき姿の…

愛はなお 緑 色こく 我が 胸に生くべし








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その輝きをいつまでも



臨時漕会のセーテンさんが海外転勤となる。

そのお別れの会が開かれるというので,相生に行ってきた。

もちろん,自転車を持って。




会は夜だから,朝から走ることに。

セーテンさんが,ぼくの好きそうな道をと考えてくれたルートだ。

「いなちくロングライド」 のコースを基本にしているという。



集合場所は,道の駅 ひらふく。

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しかし,大阪で渋滞に遭ってしまい,30分も遅刻。

スミマセン。




この日は,ポカポカ陽気のサイクリング日和。

いっしょに走るメンバーは,初めていっしょに走る人もいるが,ぼくよりも 20~30 も若い人ばかり。

しかも,その話題に耳を傾けているといると

「今日は,TSS 300 ほど稼ぎたい」

と意味不明の言葉が飛び出す。

これはアカン人たちや,となぜか関西の言葉で小さくつぶやいてみる。


でも,年寄りなんだから,甘えてしまえばいい。

優しい人たちだということはよくわかっているから。






本当にいい日だった。

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暖かく,風も穏やか。

何より,道がいい。

ああ,気持ちがいい,と誰彼ということなく,みんながつぶやく。




車が少ない。

信号がない。

そして,春の山がどこまでもきれい。

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柔らかな緑がこんなにきれいな道は,そうそうあるものではない。

杉林ばかりになってしまった山には,色気というものがない。

さまざまな植物が混在しているからこそ,山は美しい。

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今日の仲間だってそうだ。

自転車の楽しみ方は,人それぞれにちがうことだろう。

それでも,こうしてひとつのグループになってひとつライドを楽しめるのがいい。




セーテンさんもそうだ。

ガシガシと踏んで視界から消えてしまうこともあるし,こうして,ぼくのところまで下りてきてくれて,いっしょにしゃべりながら走ってもくれる。

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ずっと登り基調の道。

少しずつ標高が上がっていく。



それに連れて,時計を巻き戻すかのように,季節が戻り始める。

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下界では,染井吉野が散っているのに,ここでは満開だ。

ヤマザクラも,赤い芽出しとともに美しい花が輝いている。

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春爛漫の中を登っていく。




しかし,季節の流れを遡るのは,標高を稼ぐことに等しい。

時の流れに逆らうのは,大きなエネルギーがいるのだ。

激流に逆らうがごとく,斜度のキツイ坂を登り続ける。



そしてたどり着いたのは,春まだ浅い ちくさ高原。

冬の名残の雪が,そこここに。

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車にジレを置いてきたことを激しく後悔した。

登ってくる仲間を待つ間が,寒くてたまらない。

日向にいても,風が冷たくてたまらない。

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もうすぐ5月になろうというのに,寒さに震えるとは。

アスファルトに座り込むと,その暖かさがじんわりと心地よいほどだ。





早くここから下りたい。

そう願っていたものの,いざ,仲間がそろって下り始めると,これまたつらい時間だった。



容赦なく冷たい風が体を突き抜けていく。

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時の流れの川下り。

季節が早送りで先に進む。



時の流れがぼくたちの背中を押してくる。

どんどんバイクが加速していくが,それとともに,冷たい風の痛さも加速する。





ようやく下界まで下りてきたが,冷えた体はなかなか温まらない。

そのせいか,下り基調の道をガンガン飛ばす。

無意識のうちに,ペダルに力を込めることで熱を生成しようとするのだろう。




あっという間に,みんなが先に行ってしまった。

スッとぼくの前に入ってくれた D さんが引いてくれるが,それでも,ふだん出すことのない速度がサイコンに表示される。



D さんの両手の平が,ひっきりなしにパタパタと開く。

「段差アリ」 の合図だ。

路面が決してスムーズとはいえない道を,この速度だ。

年寄りにはキツイ。

でも,なぜか,ヒャッホーッ と声を出したいくら気持ちがいい。




大原宿でほっと一息。

歴史を感じさせるいい町並み。

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でも,時間が押してきているので,通り過ぎる。

ぼくが,朝,30分も遅刻してきたせいだ。




こんどは,T崎 さんが引いてくれる。

レースで入賞するような人らしい。

交代で年寄りの面倒を見てくれて,うれしい。

ありがとうございます。




最後,セーテンさんが猛スピードで右側を駆け抜けていった。

この日のライドを一番楽しんだのは,もちろんセーテンさんだろう。



セーテンさんの出国まで,まだいっしょに走る機会はあるけれど,この日もいっしょに走れてよかった。

本当に楽しかった。

寒くてきつかったけれど (笑)












そして,夜の会。

多くの仲間が全国から集まって,楽しい宴となった。



セーテンさんのあいさつ。

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以前は,転勤してきた相生から少しでも早く戻りたいと思っていたのに,今は,ここを離れるのがつらいという。

自転車に出会って,すばらしい仲間と出会って,充実した時間を過ごした3年を思い,大粒の涙が止まらない。




季節の流れを遡ることはできても,時間を止めることはできない。

でも,別れを悲しむことはない。

楽しく,優しく生きていれば,幸せは必ず大きく広がっていく。



春に散る花びらや,秋に落ちる葉は,やがて自らの根に吸収されて,自分を育てるものとなる。

それと同じように,充実した時間がつまった思い出の数々は,しっかりと体にしみこみ,自らを豊かにする糧となる。




ハンカチで涙をぬぐうセーテンさんは,たしかに輝いていた。

その涙は,生きることの楽しさがあふれ出たものであるにちがいない。



そんな若い人たちのキラキラした輝きを見るのが好きだ。

その輝きを浴びて,ぼくももう少し元気に生きていきたいと思う。




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写真はこちらにも。







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桜名木ひと筆書きライド (3) あきれるほどに



「ひよもの枝垂れ桜」 を見るために,ちょっと不安な山の中へ入っていきます。

県道 33 号線がどんどん細くなります。

そして,斜度がどんどん上がります。

こんなきびしい山越えがあったとは。



ひよもの枝垂れ桜はまだか‥‥






ピークを過ぎて少し下ると,串原地区に入ります。

ここに,ひよもの枝垂れ桜があります。

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樹齢は 300年。




この桜は,所有者である三宅家の,墓守の桜です。

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三宅家の屋号が「ひよも (日向)」であるところから,こう呼ばれているそうです。



周りをヒノキに囲まれたお墓の後ろに立っていて,やや暗い空間にひときわ見事に浮かび上がります。



ここへ着いたのが,3時前だったので,逆光気味となっていました。

午前中の方が美しいとのこと。




ここも,カメラを持った人が一人いただけで,静かでした。

周りが暗いせいか,深く沈み込むようなたたずまいが印象的です。

背筋がぞくっとするような感覚さえあります。



また,今回のように上矢作側から入っても,明智側から入っても,かなり山深いところにあるので,秘境的な味わいもあります。

自転車に乗って見に行くには,かなりの登りが待ち受けています。








さあ,帰ります。

明智までは,いくつものアップダウンを乗り越えなければなりません。

これがけっこうきついんですよね。

でも,山の中をうねる道は,気持ちのいい道ばかり。






途中で見つけた棚田は,もう,使われているところが少なくなっていました。

この時期に水が入っていない田んぼは,少し寂しげです。

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坂を登っていて,ふと傍らを見ると,ピンクの花が咲いていました。

おやと思って注目すると,なんと,カタクリでした。



手入れの行き届いた畑に通じる畦の斜面に咲いていました。

大切にされているようで,点々と十数株がありました。

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手に取れる近さで見るのは,2回目です。

今まで見てきたものは,ほとんどが保護された柵の中にありました。




逆光に透けるカタクリの花はとてもきれい。

ぐっと近寄ってこそ,この花の美しさを愛でることができます。

うつむき加減がまた可愛らしい。


いいものと出会えました。






明智まで下りてきて,最後に,遠山桜を見に行きます。

遠山の金さんとは関係ありません。

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遠山家の庭に生えているので,遠山桜と呼ばれています。

古い町並み,風情のある川縁の石垣。

こぼれるように川の上に張り出した枝。



これもエドヒガン系の小さな花です。

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日がだいぶ傾いてきたので,先を急ぎます。

60km ほど走って,すでに 1000m 以上登っていますから,脚に来ています。

もう一山越えないと陶まで出られません。




陶まではもうすぐという 363号線沿い。



その途中にも,民家に植えられた枝垂れ桜が見事でした。

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このあたりの街道は,本当にすばらしい桜の道です。




少し走ってふと横を見たとき,路地の奥にも枝垂れ桜が見えました。

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自転車でしか入り込めない細い道を行くと,家と家にはさまれたせまいところに古い忠魂碑が建てられていて,それを守るように枝垂れ桜が植えられていました。



これもずいぶんと古いようです。

戦没者を慰める墓守の桜。


昔から,桜はこうして植えられてきたのでしょうか。


西行の歌に


願はくは 花の下にて春死なむ その如月の望月のころ


とある通り,自分の死んだ後にもそばに桜があって欲しいと願うものなのでしょうか。







まあ,今年はよく桜を見に行きました。

自分でもあきれるくらい。


さだまさしの歌に,

「愛しすぎるのは 愛さないのと同じ」

という一節があります。


でもね,それは愛しすぎるほど愛したことのない人のいいわけ。

ほどほどもいいかもしれないけど,

あきれるほど好きになる,これ以上はないというほど夢中になる,それってすごくすてきなことでしょ。

それが,女性でも,自転車でも,写真でも,桜でも。



それで何か困ることがあるのなら,それから考えたらいい。

そんなことを思います。





写真はこちらにも。








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桜名木ひと筆書きライド (2)



吉田川経塚の枝垂れ桜。

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ここでは,一人の方が三脚を立てて,写真を撮っていました。

少しお話をしました。

今年は遅いとか,裏側はまだつぼみのままだとか,取り立てて書き留めるまでもないような会話なのですが,なぜか,心があたたかくなります。




裏手に,こんもりとした塚があります。

詳細は不明らしいのですが,供養のために塚を築いたという記述があるらしいので,これも,墓守の桜なのでしょう。



塚のある方から桜を見るとこんな感じです。

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今回見た桜の中では,もっとも樹姿が優美な桜です。








国道 363 号線にもどり,少し走ると,お気に入りのパン屋さん Kitto (キット) があります。


天然酵母で焼いているパンが美味しいです。

特に食パンなど,シンプルなパンがぼくのお気に入りです。

かむほどに出てくる,深みのある優しい味わいがたまりません。

家内が,近くで乗馬をしているのですが,帰りによく買ってきてくれます。





次の目当てである 阿弥陀堂の桜 は,このお店からもよく見えます。

走っていると,ひときわきれいなピンク色が目に入ってきます。

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キットから続く道の坂を登り始めた右手にあります。

小屋に見えるのが,阿弥陀堂。



ここも,誰もいません。

古い小屋に見える阿弥陀堂は,近くまで行ってみると,このお堂を中心に,小さいですが味わい深い空間があります。

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ほんのわずかの坂ですが,これは,阿弥陀堂前まで行ってみないともったいない。





さあ,ここからは車のスピードが高い国道 257 号線を南下して,上矢作町まで一気に走ります。

途中のトンネルは長いので怖いです。






上矢作町に入ると,ところどころに 「新田の桜」 と立て看板があります。

看板にしたがって走ると,ここまでにはなかった賑わいが聞こえてきました。




ふと右手を見ると,

おお~

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みごとな桜。

大きなヤマザクラが続く中,一番左手に見える,ひときわ存在感のある木が,「新田の桜」 です。





けっこうな人が集まっています。

といっても,20~30人。

そして,その大半の人が,地区の人のようです。

テントをしつらえてお花見のようです。



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この桜は,個人のお宅の庭にあるもので,花の時期はお庭を開放してくれています。



樹齢は 500年。

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木肌の迫力がスゴイです。




ゆっくりお庭を拝見して下りてくると,

「お兄さん,お茶飲んでいって」

と誘われました。




町内会の人たちが,無料でお茶屋,お茶うけのお芋さんなどを配ってくれています。

「お兄さん」 ではないんですが,いただくことにしました。



ヘルメットにジャージですから,

「どこから来たの」

と会話が始まります。



おばちゃんと話していると,顔を赤らめたおじさんで寄ってきて,

「これを食べて,力つけてから行って」

と唐揚げを一つくれました。

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そして始まる,桜の講釈。


大きな唐揚げに笑いながらも,接待をしてくれている人たちの人のよさに感動です。

花を愛する人たちは,人を愛する人でもあるのです。




もうしばらくここにいたい気持ちもあったのですが,まだこの日の行程の半分しか来ていません。

ここからは山越えがあるので,お礼を言って早々に出発です。




ちょっと不安な山の中へ入っていきます。

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県道 33 号線がどんどん細くなります。

そして,斜度がどんどん上がります。




こんなきびしい山越えがあったとは。



ひよもの枝垂れ桜はまだか‥‥






次回は,

・ ひよもの枝垂れ桜

・ 明智の遠山桜

の2本でお送り致します。






── つづく













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桜名木ひと筆書きライド (1)



日曜日,かねてから気になっていた桜を見に行くことにしました。

もう,今年の春は桜,さくら,サクラ‥‥。

当ブログをご覧いただいている方々も,「またか」 と飽き飽きしているかもと思いつつ,サクラを見にいくのが楽しくて仕方ないので,書き続けています。

スミマセン。




今回は,ぼくの行動範囲の中でも,有名な何本かのサクラをつないでコースを作り,まとめて見に行こうという計画です。

しかも,そのどれもがほぼ同じ時期に咲いているという予想です。



今回目的にした桜は,以下の5本です。

岩村 吉田川経塚の枝垂れ桜

岩村 大名塚の桜

岩村 阿弥陀堂の桜

上矢作 新田の桜

串原  ひよもの枝垂れ桜



これを一筆書きでうまく一周するコースにまとめました。

出発地は,小里川ダムにある駐車場にしました。

一周,70km ほどのコースですから,写真を撮る時間をゆっくり取っても無理なく回れるとの判断です。




出発地を明智にすれば,もっとコンパクトにコースができるのですが,わけがあって,小里川ダムの 道の駅 おばあちゃん市 にしました。

そのわけは,これです。

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道沿いにある,名もなき桜たち。


以前,Festive 500 で明智から岩村の方へ脚を伸ばしたときに,道沿いに枝垂れ桜が何本もあることを知りました。

そして,先日,のび~さん夫妻とライドをしたときにも,新たに何本も見つけました。

それもあわせて見に行こうというわけです。



陶 (すえ) から岩村に向かう道は,何本もありますが,そのどれにもこうしたりっぱな桜があるのです。

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控えめに見積もっても,樹齢は百年近くあるのだろうと思います。



それが,ごくふつうの民家の庭にあったり,公民館の前にあったりするのです。

お寺の庭にある桜は,とても雰囲気がよくて絵になります。

でも,こうして生活の中にある桜もいいものです。

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となりにビニールハウスがあり,洗濯物が干され,おばあちゃんが草取りをしています。

そこにさりげなく,古い桜があります。

あのおばあちゃんがお嫁に来たときも,やっぱりきれいな花を咲かせていたんだろうな,なんて想像をしてしまいます。



ふと横を見ると,きれいに草刈りがされた畦の横に,シデコブシが。

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座り込んで,しばし休憩。

春のライドは楽しいです。





春のライドと言えば,こんなこともあります。

走っていると,ピシッと音を立てて虫が顔にぶつかるんです。

たぶん,あの固さと痛さから,小さめの甲虫だと思われます。



それから,カエルの声。

車がほとんど通らない道をつないで走るのですが,とても静かですから,水を張った田んぼや池から,さかんにカエルの声が聞こえてきます。

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恋の季節ですね。

ちょっとうらやましい (笑)






われながらいい道を選んだと悦に入りながら,岩村に入りました。

日曜日だけに,観光客もたくさん来ています。

観光のメインストリートを横切ろうとすると,桜色が目に入りました。



立ち寄ってみると,お寺に枝垂れ桜がありました。

浄光寺というお寺でした。

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それほど大きな木ではありませんが,やはりお寺の庭にある木は絵になります。

着物を着た女性が,木下に佇んでいました。

何を思っているのか気になりますが,じっと見つめていては失礼なので,遠くから写真に収めさせてもらい,お寺を後にしました。






さて,細い道に入り込んで,まずは,大名墓地へ。

恵那特別支援学校のすぐ近くです。




大名のお墓なので,「大名桜」 と呼ばれています。

お墓を守っている,墓守の桜です。

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古い町並みが続く観光客の多いところから,10分ほどのところなのに,桜を見に来る人は誰もいません。

もったいないなあと思いつつも,独り占め気分が快感です。






つぎは,昨年見に来たときにはすでに散っていた,経塚の枝垂れ桜へ。



細い道を進んでいると,とつぜん,深い緑に囲まれた美しい桜に目を奪われました。

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ヤマザクラ系でこんな濃い色の桜はなかなかありませんね。

周りの針葉樹が,桜の色を引き立ててくれます。

しばらく,見とれていました。

色っぽいですねえ。


こちらは,五区公会堂の近くです。







さあ,先に進むと,田んぼが開けてきました。



見えた!

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咲いてる!

やったー!







吉田川経塚の枝垂れ桜。

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次回は,

・ 阿弥陀堂の桜

・ 新田の桜

の2本でお送り致します!


── つづく













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