2018 桜巡り (12) 吹雪に行く手を阻まれる!



サクラの旅,その12



土曜日,高知での楽しいお仕事を終え,その日のうちに帰ってきました。

飛行機はわずか1時間の移動時間ですから,それほど疲れもありません。



翌日曜日は,どこへ行こうかなと考え,急に思い立って朝からパソコンに向かってルートを引きました。

目的地は,下呂市。

といっても,有名な下呂温泉からもっと北へ入った地域です。

「下呂(げろ)」 の他に 「中呂(ちゅうろ)」「上呂(じょうろ)」 という地名もありますが,上呂よりもさらに北の地域です。

そこに,有名な桜が集まっていることを知りました。



グーグルマップの機能の一つに 「マイマップ」 というのがあり,ここに自分用の桜マップを作っていて,やたらとそのマークが集中する地域ができたんです。

すでにマーキングは済んでいたので,そこをつなぎ合わせるだけ。

40km弱のルートが完成。



ルートができたら,ガーミンに放り込んで,バイクを車に積み込んで出発。




国道41号をずっと北上していきます。



途中,飛騨川沿いの道は,狭い谷をずっと走ります。

新緑も見え始め,山肌がにぎやかです。


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ヤマザクラの白やピンク,新緑のうすい緑,常緑樹や針葉樹の深緑,芽出しが赤い木のえび茶色。

春にしか味わえない,柔らかい色合いの山の錦。



住んでいる地域の桜は八重桜をのぞいて,すでに 「散り果て」 です。

それが,北上するにつれて,まだ花びらが残る 「散り始め」 になっていきます。

下呂温泉を過ぎて 10km ほど走り,飛騨川公園に着くと 「満開」!

時を遡るかのような楽しい行程になりました。



ただし,気になることもありました。

雨です。

ザーザー降りではありませんが,ワイパーを使わなければいけないくらい。

幸いにも,お昼が近くなってきたらほとんど気にならないほどになりました。

公園では大々的にイベントが開催されていて,たくさんの家族連れが遊んでいます。

大丈夫そうです。



さて,自転車を用意して出発。

ところが!

これが,寒いのなんのって,早くも装備をまちがえた後悔の嵐。

国道にあった気温表示が,5~7℃でしたからね。



とりわけ悔やまれるので,指切りグローブしか持ってこなかったこと。

sennmu さんから 「備えよ,つねに」 と教えてもらったというのに,何度この教えを忘れて後悔したことか。

そして,できればジレでなく,ウインドブレーカーがよかった。



最初の目的地は,地図に頼らなくても見つかりました。

斜面に見事な桜色。

宮谷神明社です。


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本殿は,この写真の左側,激坂を登った先にあります。

そちらの桜もきれいですが,やはり,写真にするならここでしょう。

水田に写る桜と,登録有形文化財の家屋が絵になります。

まんなかのひときわ太い桜が 「羽根の桜」 です。



ここから旧街道らしき道を北上すると,永養寺があります。

ここも桜の名所ですが,帰りによることにして,二股になって道を右折すると,「岩太郎桜」 の表示が出てきます。

グーグルマップには 「岩太郎のしだれ桜」 と出ています。

地名をとって 「四美 (しみ) のしだれ桜」 とも呼ばれます。


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樹齢は100年以上。

斜面から斜めに突き出すようにして生え,道を覆い尽くすように枝を伸ばしています。

樹姿の美しさで言ったら,犬山圓明寺の桜に匹敵するものです。

かなりの大木なのに,支柱が全くありませんから,樹姿の美しさが際立ちます。

ほれぼれします。

優美な曲線を描いてはいますが,たくましさを感じる男性的なしだれ桜です。

人が多いので,帰りにまたゆっくり写真を撮ることにしました。


ムム,桜の向こうにアヤシイ雲が!

先を急ぎます。



つぎは,左手にちらりと見えた森山神社の位置を確認して,場所がわからない桜の探索に向かいます。




その桜は,写真に一目惚れしたものですが,畑の真ん中にあり,個人の方が世話をしている桜だそうです。

わずかな情報で,だいたいの地域を特定していましたが,山間の奥まで続く地区なので,奥まで入らないと見つからないかもしれません。



予想どおり,軽いヒルクライムです。

登っていくと,それらしいものは見つかりませんが,地区の中にいくつもの桜がありましたが,。

自転車ならではの発見。


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しかし,お目当ての桜探しは,一筋縄ではいきませんでした。

行く手を阻んだのは,坂…ではありませんでした。

それまでときどき落ちてきていた雨が,強くなってきました。

と思ったら,雨の感触がおかしい。

かたいものが顔に当たります。



雪!

というか,氷!

袖のしわに,どんどん白いものが積もっていきます。

顔にピシピシと当たる粒が痛い!

もう,笑っちゃうほど困難な探索です。



さらに,そんな中がんばって登っていった先が民家の庭だったり,行き止まりだったりするという追い打ち…。

引き返して,別の道を登ります。

こうなりゃ,意地だ!





そんなことを続けているうち,ついに発見!


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優美な姿のベニシダレです。

周りに電柱や電線のない,田んぼの中の一本桜。




風が強まり,すごい勢いで氷の粒が飛んでくる中,撮影しました。

何でこんな吹雪の中,畑の真ん中にいるんだと苦笑いしながら,あちこちの角度から撮影。


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10分くらいすると,ウソのように風が止み,日が射してきました。

向こうの山はまだ降っているようです。


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ご褒美としか思えないお天気の変化。

あっという間に雲が晴れ,青空まで!


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昔から,桜は,山の神が下りてきて宿る木とされてきたようです。

田の仕事を始める時期を知らせるために花を咲かせ,田植えが終わるのを見届けると山に帰るんだそうです。

その見送りの酒宴が花見の起源だという説もあるそうです。



ばりばりの無神論者であるぼくですが,そういう話がキライではありません。

なんか,いい話ですよね。



今回の天気の変化も,そんなことを考えるとおもしろくなってきました。

最初は,桜から

「アヤシイやつめ,近寄るな!」

と警戒されて,強烈な風と雪。


写真を撮り続けていたら,

「私のきれいさがわかったのなら,許してあげる」

と思ってくれたように風と雪が止んで,晴れ間が出てきました。



「すごい」「きれいだね~」「なんて美しい」 と連続して褒め言葉を発したのがよかったのでしょう。

この桜にやどった神様,女性ですね。


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ありがとう!

また来るからね。




このすぐ近くにあるらしいお寺もコースに入れておいたのですが,桜探索に成功したうれしさと,その美しさに感動するあまり,予定からすっ飛んでしまいました。

ここからは,県道88号線にもどって,小坂 (おさか) 町まで走ります。

国道 41号線は車の速度が高いので,飛騨川対岸を走る県道を選択しました。

県道は行き交う車が極端に少ないので,自転車なら絶対こちら。



目指す浄福寺までは 7km ほどの道のりです。



── つづく



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