桜名木ひと筆書きライド (3) あきれるほどに



「ひよもの枝垂れ桜」 を見るために,ちょっと不安な山の中へ入っていきます。

県道 33 号線がどんどん細くなります。

そして,斜度がどんどん上がります。

こんなきびしい山越えがあったとは。



ひよもの枝垂れ桜はまだか‥‥






ピークを過ぎて少し下ると,串原地区に入ります。

ここに,ひよもの枝垂れ桜があります。

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樹齢は 300年。




この桜は,所有者である三宅家の,墓守の桜です。

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三宅家の屋号が「ひよも (日向)」であるところから,こう呼ばれているそうです。



周りをヒノキに囲まれたお墓の後ろに立っていて,やや暗い空間にひときわ見事に浮かび上がります。



ここへ着いたのが,3時前だったので,逆光気味となっていました。

午前中の方が美しいとのこと。




ここも,カメラを持った人が一人いただけで,静かでした。

周りが暗いせいか,深く沈み込むようなたたずまいが印象的です。

背筋がぞくっとするような感覚さえあります。



また,今回のように上矢作側から入っても,明智側から入っても,かなり山深いところにあるので,秘境的な味わいもあります。

自転車に乗って見に行くには,かなりの登りが待ち受けています。








さあ,帰ります。

明智までは,いくつものアップダウンを乗り越えなければなりません。

これがけっこうきついんですよね。

でも,山の中をうねる道は,気持ちのいい道ばかり。






途中で見つけた棚田は,もう,使われているところが少なくなっていました。

この時期に水が入っていない田んぼは,少し寂しげです。

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坂を登っていて,ふと傍らを見ると,ピンクの花が咲いていました。

おやと思って注目すると,なんと,カタクリでした。



手入れの行き届いた畑に通じる畦の斜面に咲いていました。

大切にされているようで,点々と十数株がありました。

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手に取れる近さで見るのは,2回目です。

今まで見てきたものは,ほとんどが保護された柵の中にありました。




逆光に透けるカタクリの花はとてもきれい。

ぐっと近寄ってこそ,この花の美しさを愛でることができます。

うつむき加減がまた可愛らしい。


いいものと出会えました。






明智まで下りてきて,最後に,遠山桜を見に行きます。

遠山の金さんとは関係ありません。

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遠山家の庭に生えているので,遠山桜と呼ばれています。

古い町並み,風情のある川縁の石垣。

こぼれるように川の上に張り出した枝。



これもエドヒガン系の小さな花です。

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日がだいぶ傾いてきたので,先を急ぎます。

60km ほど走って,すでに 1000m 以上登っていますから,脚に来ています。

もう一山越えないと陶まで出られません。




陶まではもうすぐという 363号線沿い。



その途中にも,民家に植えられた枝垂れ桜が見事でした。

17_0424_03.jpg


このあたりの街道は,本当にすばらしい桜の道です。




少し走ってふと横を見たとき,路地の奥にも枝垂れ桜が見えました。

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自転車でしか入り込めない細い道を行くと,家と家にはさまれたせまいところに古い忠魂碑が建てられていて,それを守るように枝垂れ桜が植えられていました。



これもずいぶんと古いようです。

戦没者を慰める墓守の桜。


昔から,桜はこうして植えられてきたのでしょうか。


西行の歌に


願はくは 花の下にて春死なむ その如月の望月のころ


とある通り,自分の死んだ後にもそばに桜があって欲しいと願うものなのでしょうか。







まあ,今年はよく桜を見に行きました。

自分でもあきれるくらい。


さだまさしの歌に,

「愛しすぎるのは 愛さないのと同じ」

という一節があります。


でもね,それは愛しすぎるほど愛したことのない人のいいわけ。

ほどほどもいいかもしれないけど,

あきれるほど好きになる,これ以上はないというほど夢中になる,それってすごくすてきなことでしょ。

それが,女性でも,自転車でも,写真でも,桜でも。



それで何か困ることがあるのなら,それから考えたらいい。

そんなことを思います。





写真はこちらにも。








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Comments 4

チャップリン  

タイトル

リキさん、おはよ!

この頃、自分で走って見に行った桜より、リキさんの撮られた桜を見ていたほうがきれいに感じていまうワタクシ???

・・・・・(?_?)????

2017/04/25 (Tue) 06:40 | EDIT | REPLY |   

カンパチ  

感動の見識!

 リキさん、おはようございます。
 カタクリの花、いいですね~!
山野草の女王の気品が溢れてますね。
俯き加減の佇まいと鄙びた山里の妙齢の
女性の唇のような透き通った桃色の花、
花穂の立ち上がりをそっと支える葉も
絶妙のバランスですね。
盗掘が後を絶たないので、なかなか自然
でお目に係れませんが、大事にされてる
ようでありがたいです。

2017/04/25 (Tue) 08:53 | EDIT | REPLY |   

リキ  

チャップリン様

チャップリンさん,こんばんは!

いつも,お褒めにあずかり,光栄です。
チャップリンさんのほめ方って上手なんですよね。
調子に乗ってしまいます(笑)

2017/04/25 (Tue) 22:41 | EDIT | REPLY |   

リキ  

カンパチ様

カンパチさん,こんばんは。

カタクリの花,ホントいいですね。
「妙齢の女性の唇のような透き通った桃色の花」!
── なんて刺激的な表現!
カンパチさんという人の奥深さがわかります。
情熱を秘めた人なんですね!

2017/04/25 (Tue) 22:44 | EDIT | REPLY |   

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