思いつきの早朝花見 (前編)


25日の月曜日。
夕方のニュースが「犬山,圓明寺(えんみょうじ)のしだれ桜が見頃です」と伝えていました。
一瞬見た映像が,とてもきれいでした。

「これは見たい!」と思いましたが,平日に出かけるわけにもいきません。
かといって,今度の土曜日まで「見頃」は持たないでしょう。

こうなったら…。

犬山まで20km。5時に起きて,3時間あれば余裕で行って帰ってこられる…。お寺だから,朝早くても見られるだろう…。自転車なら,朝の渋滞には引っかからない…。職場も家から近い…。よし,決めたっ!

われながら大胆な行動です。
(なかなかいいと思いません?)

1本見るだけではもったいなので,ほかにもよさそうな見所を検索して,3本のサクラを見る計画を立てました。3カ所とも,それぞれ木曾街道から少し横に入ったところにあり,うまく時間内にもどって出勤できそうです。


というわけで,薄暗いうちから出発しました。

北西の風が吹いていて,けっこうキツイ。
でも,がんばってこがないと,遅刻してしまう。

さいわい,この時間帯の木曾街道は,北へ向かうクルマが少なくて,かなり走りやすいです。


まずは,古い枝垂れ桜があるという,笑面寺(しょうめんじ)に向かいます。

木曾街道を北上し,蝉屋の交差点を過ぎてすぐに左折。古い感じの集落の中で,すぐに見つかりました。

かなり古く,こぢんまりとしたお寺です。

まず目に入るのは,濃い色の桃と,かなり大きな江戸彼岸桜。

あれ? 有名なしだれ桜はどこだろうと探すと,ありました。

かなり枯れた部分が多く,花は下の方の枝にしか着いていません。

130326_1.jpg


すでに老境をも通り越したような,長い年月を生きてきた樹なのでしょう。

太い幹には大きなうろがあり,その幹の先はほとんど枯れています。

130326_0.jpg


もう,この樹の寿命が近づいているのでしょう。

それでも,花はきれいです。

しかし,「きれい」とか「美しい」という言葉をふつうに使ってはいけないような気さえしました。

人生の一番最後の年月を,自分らしく生きている ── そんなサクラです。

見ていると,なぜか,ドキドキしてくるような感覚を覚えます。
   生きるということの現実を突きつけられるからでしょうか。
   花を咲かせることが,この樹の負担になるように思えるからでしょうか。

それでも,花を咲かせることが,自らの生の証であると,この樹が語っているようです。


周りはけっこう家があるのに,息を潜めたくなるような静けさです。
時折,近くの竹藪から,コーンという音が響きます。風でゆれた竹どうしがぶつかる音です。

この桜も,かつては四方に大きく枝を伸ばし,天から降り注ぐような花を人びとに見せていたことでしょう。

諸行無常。
平家物語の世界です。

立ち去りがたい気がしますが,時間があるので「また来ます」と声をかけてバイクをまたぎました。

130326_2.jpg


気軽に「きれいだな~」って,桜を見ようと思ってきたのに,しんみりしてしまいました。


── つづきは,水曜日,木曜日の尼崎出張から帰ったら書こうと思います。

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Comments 4

おばさん  

タイトル

「人生の一番最後の年月を,自分らしく生きている ── そんなサクラです。」
相変わらず心に響くフレーズですねf^_^;)
60代に突入してから、何だか 物の見方に変化がある様におもいます。
何をどんな風に?…言葉に あらわせない位 微妙なんですf^_^;) 自分でも少し戸惑っています…

2013/03/26 (Tue) 23:39 | EDIT | REPLY |   

riki  

おばさん様

そうですか。
「表せないほど微妙」 ── いいですね。
そんな感覚を楽しめるなら,年をとるのが楽しみです。

2013/03/27 (Wed) 08:32 | EDIT | REPLY |   

まっさん  

タイトル

こんにちは。

ふーむ、桜1本でここまで詩的になれるとはさすが。

朝イチの桜見物は私も考えていたところです。でも、私の場合ただ「美しい」で終わりそうです^^。

ではヽ(´▽`)/

2013/03/27 (Wed) 09:55 | EDIT | REPLY |   

riki  

まっさん様

いやいや,「美しい」「きれい」でいいですよね。
ややこしい言葉を並べる方かまちがっているかも知れない,なんて思います。
桜から「おめえ,ややこしいヤツだな」って言われてるかも知れないです(笑)

2013/03/28 (Thu) 21:31 | EDIT | REPLY |   

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