播州路を走る (2) 佐用の大イチョウ



聚遠亭の紅葉,しょうゆまんじゅう,城下町 龍野のたたずまいを楽しんだあとは,佐用町に向かいます。

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姫新線沿いの出雲街道を走ります。

「出雲街道」 ということは,出雲までつながっている?

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出雲という地名を聞くだけで,ずいぶん遠いところまで来た感じがします。


信号も少なく,交通量も少ない快適な道。

そういう点では,美濃の道のようです。

先頭を牽くコギコギさんのペースは常に一定で,相変わらず走りやすい。

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途中,相坂峠,卯ノ山峠,佐用坂など,小さな峠がいくつかあります。

最初の峠に入るやいなや,ハイテンションを保ち続けているバイソンさんが,ダンシングで加速!

さあ,どうなる!


と思ったら,誰も追いません…。

あれ?



大勢に影響無しと,逃げを容認?

「早々に垂れてくるだろう」 との判断?

コギコギさんのため息に近い声が聞こえ,その背中が 「仕方のないやつだな」 と笑っているようです。


バイソンさんは快調に飛ばし,200m 近く差を広げました。

なかなか落ちてきません。

コーナーを回って,遠くにその姿が見え,「なかなかやるな」 とみんなが思ったとたん…,

垂れてきました (笑)


あっという間にその大きな背中がぐんぐん近くなってきたので,コギコギさんがダンシングで加速。

ぼくも追いました。

あと 5m くらいまでに迫ったとき,後ろの気配に気づいたバイソンさんがあわてて急加速。

差しきれずに峠のピークについて,バイソンさんを勝たせてしまいました。

これで味をしめたら,また同じことするでしょうね。



それにしても,あの体重で最後逃げ切るとは,たいしたパワーです。

ダイエットしたらすごく速くなるでしょうね。



この後も,所々でがんがん踏んで飛び出していくバイソンさん。

おもしろいです。

佐用坂でも,同じように飛び出していったのですが,調子に乗りすぎたのか,思いっきりコケてました。

その様子はいずれ コギコギさんのブログで紹介されるでしょう。




佐用町に向かったのは,2つの目的がありました。

一つは,自転車コギコギ日記で有名な焼き肉店 「新さよ」 を訪れること。

もう一つは,佐用の大イチョウを見ることです。



しかし,時間的な制約で,新さよ はパス。

大イチョウは,ぼくが 「ぜひ見たい!」 とお願いし,寄ってもらうことになりました。




大イチョウのあるところは,佐用の町に入ってすぐ,という感じの場所で,知らなければとても入れないような小さな曲がり角を入ります。

行き着いたところは,線路沿いの小さな公園。


そのまん中に,しめ縄のかかった大木がどーんと生えています。

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由緒あるお寺や神社にあるわけではなく,滑り台のある児童公園のような場所にあるのが,何とも不思議な感じです。

調べてみると,もとはこの辺り一帯に勢力を広げていた赤松氏の菩提寺に生えていたもののようです。


寺そのものは戦国の兵火に焼かれたのに,このイチョウは生き残ったそうです。

室町時代から大木として知られていたので,樹齢は千年とも言われています。



たしかにこれは,そうとう大きなイチョウです。

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多治見の永保寺の大イチョウが樹齢 700年と言われていますが,それよりも二回りは太いこのイチョウが,樹齢 千年でもおかしくありません。



訪れたのはまさにベストなタイミング。

見事な黄色に色づいた葉が落ち始め,地面は黄色の絨毯を敷き詰めたようです。

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それにしても太い。

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横に人が立つと,その太さが際立ちます。




こういう木を訪ねるのはけっこう好きです。

こういう大きな木は,人の時間とはちがう時間の中を生きていると思います。



このイチョウは,千年の間,ここで何を見てきたんでしょうか。

木が生きる想像もできないような長い時間の流れ。

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それにくらべたら,ぼくの人生の時間なんて,わずかなものです。

その二つが,今ここで,木にとってはほんの一瞬でしょうが,出会い,触れあいます。

奇跡的な出会いのようにも思えます。




佐用の大イチョウは,いくつか見てきた巨木とはっきりちがうところがあります。

それは,親しみやすさです。



ふつう,巨木は,その保護と,威厳を保つために,周囲に柵などを設けて,近寄れないようにしてあります。

先日訪れた,石徹白 (いとしろ) の大杉などもそうでした。5メートル以上離れたところからしか見ることができません。

ところが,この大イチョウは,児童公園にさりげなく立っていて,その木肌に触れることさえできます。


近寄れない巨木は,神秘的な雰囲気をまとっているように見えますが,こうして触れられるものは,温かさと優しさを感じます。

こんな場面を写真に撮ると,仲間が大きな優しさに包み込まれているようにさえ見えるのです。

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折しも,ちょうどお昼時で真南から太陽光線が降り注ぎ,

優しい風がイチョウの葉を紙吹雪のように散らしてくれました。

映画のワンシーンのような光景。

思わずおねえさんが両手を広げます。

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気分は銀幕のヒロイン!


黄色の絨毯にダイブしたくなる気持ちもわかります。

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このイチョウに出会うためだけに,ここまでロードバイクを走らせる意味があると言ってもいいくらい価値ある出会いでした。

いいところへ連れてきてもらいました。



しかし,この先,もう一つのすばらしい,奇跡の出会いが!




── つづく





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Comments 20

コギコギ  

タイトル

やっぱりリキさんのブログは写真が素晴らしいですね。
特に、イチョウの葉が風に舞っている写真はベストショットです。
シャッターチャンス、構図、素晴らしい!
感動しました。

2014/11/26 (Wed) 22:18 | EDIT | REPLY |   

gottu  

「気分は銀幕のヒロイン」サイコーのワンショットですね。特賞を進呈いたします。

2014/11/26 (Wed) 22:36 | EDIT | REPLY |   

リキ  

コギコギ様

ありがとうございます!
あのイチョウとすてきな出会いができたのも,
誘ってくれたコギコギさんのおかげ,縁を結んでくれたおねえさんや住友さんのおかげです。
あの二日間の興奮がいまだに続いています。

2014/11/26 (Wed) 23:35 | EDIT | REPLY |   

リキ  

gottu 様

ありがとうございます!
副賞は何をいただけるのかな?(笑)
ワクワク。

2014/11/26 (Wed) 23:37 | EDIT | REPLY |   

KOU  

rikiさん、こんばんは。
大イチョウ、素晴らしい❗️
いいライドでしたね。
すごく楽しそう。
更に素晴らしい出来事とは⁈
楽しみ^ ^

2014/11/26 (Wed) 23:51 | EDIT | REPLY |   

住友輪業  

実はこの日の翌日にも佐用の大イチョウを見に行ったのですが、大半の葉っぱが落ちてしまっており、見応えが少なくなってしまっていました。
リキさんと行ったこの日がまさにベストタイミングだったようです。
まるで播州の自然がリキさんの訪れを待っていたかの様な気がしました。

そして時間的な都合で楽しみにしていただいていた新さよを諦めざるを得なかったのですが、この後の出会いもリキさんの訪れを待っていたかの様な出来事でしたね。
あの奇跡をリキさんがどの様に綴るのか、引き続き楽しみにしています。

2014/11/27 (Thu) 00:22 | EDIT | REPLY |   

NAO-TCR  

タイトル

リキさん、お疲れ様です。

大イチョウの写真素晴らしいですね、完全に秋といった風情ですね。

奇跡の出会いとは?、楽しみに待ってます。

2014/11/27 (Thu) 07:29 | EDIT | REPLY |   

チャップリン  

タイトル

rikiさん、おはようございます!


・・・ハァハァおじさん!なかなか良いネ-ミング(#^.^#)【ぴったりです!】

あのrikiさんが?奇跡とまで断言する出会いって???

2014/11/27 (Thu) 08:06 | EDIT | REPLY |   

おばさん  

大イチョウ…本当に素晴らしかった! 木の根元に腰掛けて 大イチョウとお話しがしたかった。みんなが居なかったら 涙してしまったかも…。

突然の風に ハラハラと舞い落ちるイチョウの葉…何だか 大イチョウが 優しく包んでくれてる気がして 思わず両手をいっぱいに広げて 気持ちを受け取りました。 銀幕のヒロインが 両手を広げて言う言葉は 一言…
「ありがとうございます!」
みんなと行けて 良かった!
イチョウの絨毯でクリートが滑り 、転びそうになった私に 咄嗟に手を差し伸べてくれたリキさんのさりげない優しさ…忘れませんよ。

2014/11/27 (Thu) 10:24 | EDIT | REPLY |   

リキ  

KOU 様

KOU さん こんばんは。

ホントにベストタイミングで,すばらしかったです。
木との出会いもよかったですが,人との出会いもすばらしいものです。

2014/11/27 (Thu) 17:31 | EDIT | REPLY |   

リキ  

住友輪業様

一日でずいぶんちがってしまったんですね。
ホントにいいときに行きました。
播州の自然がぼくを待っていた! 思い上がってしまいそうですよ(笑)
出会いを作ってくれた住友さんのおかげです!

2014/11/27 (Thu) 17:33 | EDIT | REPLY |   

リキ  

NAO-TCR様

NAO-TCR さんもお疲れ様です。

奇跡の出会いは,ぼくにとってすごいだけですが…。
それにしても,人と人の縁というのは,本当にふしぎなものです。

2014/11/27 (Thu) 17:35 | EDIT | REPLY |   

リキ  

チャップリン様

チャップリンさん こんばんは!

え~? ハァハァおじさんっていいネーミングですかぁ?
まあ,チャップリンさんにはぴったりかもしれませんが(笑)

あ,次の奇跡は,それほど大したものではないかもしれませんので,期待しないでください。

2014/11/27 (Thu) 17:37 | EDIT | REPLY |   

リキ  

おねえさん様

わかる~。ひとりだったら,話しかけますよね。
ああいうりっぱな木は,何かを答えてくれそうな気がするんです。
あのときの葉が舞い落ちる音がまだ耳に残っています。

2014/11/27 (Thu) 17:40 | EDIT | REPLY |   

バスク輪  

僕もまさかここまでとは思わなかったので、とても驚きました。屋久杉がそうであるように、樹齢が千年を超えるとほんとに同じ種類の木とは思えなくなりますね。
この日は天気、紅葉、出会いと色んな奇跡が重なった最高の一日だったと思います。

2014/11/27 (Thu) 19:40 | EDIT | REPLY |   

リキ  

バスク輪様

ほんと,最高の一日でした。
イチョウ,すばらしかったですね。
いっしょに走っていただいた皆さんとの出会いもうれしいものでした。
いまだに興奮が続いています(笑)

2014/11/27 (Thu) 21:51 | EDIT | REPLY |   

チャップリン  

タイトル

rikiさん、こんばんは!

ワタクシなら、・・・・・・ハァハァおじいちゃんだ。(>_<)!!!

2014/11/27 (Thu) 21:55 | EDIT | REPLY |   

バイソン  

坂の頂上手前で リキさんの顔がニヤリとした気がして・・・逃げました(笑)


軽量化をもくろみつつも・・・最近新米が美味しくって(*´ω`*)

2014/11/27 (Thu) 22:11 | EDIT | REPLY |   

リキ  

チャップリン様

チャップリンさん こんばんは!

ワタクシも,ハァハァおじいちゃん (>_<) !
仲間ですよ。な・か・ま。

2014/11/27 (Thu) 22:13 | EDIT | REPLY |   

リキ  

Re: タイトルなし

もうちょっとひっそりと近づかなきゃ行けなかった…。
こんどは気づかれないぞ(笑)

思う存分食べているバイソンさんの方が,似合ってますよ。
軽量化は,徐々にですね。

2014/11/27 (Thu) 22:18 | EDIT | REPLY |   

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