ヤマビルに血を吸われた…



先日,鈴鹿山系の山の中を走ったとき,ヒルにやられました。

人生初体験。


ヒルというと,映画『スタンド・バイ・ミー』を思い出します。


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こんな巨大なヤツらが血を吸いに来たらまさにパニックです。

ところが,日本のヤマビルはずっと小さく,今回ぼくが見たのは1cm~1.5cm程度の,糸くずのような小さなものでした。大きなものでも3cm程度だということです。



ライド中,シューズの上を這っているヤツらを発見したのは,こんな場所です。


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薄暗くて,積もった落ち葉が湿っていて,路面もぬれているような場所です。

山を走っていれば,こんなところはいくらでもありますよね。

カエルがいたので,かなり湿度の高い場所であることがわかります。


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ここで写真を撮っていたら,いっしょに走っていたトモちゃんが 「ぎゃー!」 と叫んだので,何事かと思ったら 「ヒル~!」 というので,彼女が指さしたところを慌ててみました。

すると,なかなか見つからなかったほど小さな生きものでした。動いていなければ見つからなかったと思います。

まわりの落ち葉の間や,ぼくのシューズの横をかなりの勢いで這っていました。

意外に速く移動します。

幸い,この場所では大丈夫でしたが,そのあと,油断しているときにやられました。



この写真を撮っているときです。


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今回のライドを計画してくれたみっちゃんが,

「この場所が気に入ったから,ここで集合写真が撮りたい」

と言ったのです。

しかし,適当な灌木もなく,カメラを設置する場所がありません。

そこで,杉の木に自転車を立てかけて,ハンドルに三脚を絡みつかせてセッティング。


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セットするのに時間がかかったので,この間にやられたんです。

ヒルのことなんかすっかり忘れていました。



そして,このあと走っているときにシューズの中でやたらとかゆい場所があるのに気がつきました。

家に帰って靴下を脱いだら2か所やられていました。

直径1mmくらいの吸い跡があり,そこから血が出ていました。

すぐに対策を調べました。

流水で絞り出すように洗って,30分ほどすると出血は止まりました。

そのあとムヒEXを塗っておいたら,今日はかゆみも出ませんでした。

血を吸うときに血が固まらないようにするヒルジンという物質を使うので,それを絞り出したり洗い流したりすることが大切だそうです。



しかし,まさかヒルにやられていたとは思いませんでした。

悔しいので,ヤツらの習性を少し勉強しました。


「子どもヤマビル研究会」 というチームがかなりくわしく研究していて,そのページがすごくおもしろかったです。

従来のヒルに関する常識が否定されている結果も示されていて,読み物としてもおもしろかったです。



以下は,自分の備忘録としてまとめたものです。

(調べたことをもとにしていますが,正しくない知識が含まれている可能性もあります)



1) どこに住んでいるか


住んでいる地域にはかなり偏りがあるそうです。ぼくがよく走る瀬戸から東濃あたりで出会ったことはありません。

しかし,鈴鹿山系にはたくさんいることが知られています。

小学生チームの実験によると,石灰岩 (アルカリ性) の地域を好むとのことでした。

なるほど,この日走った地域も林道に石灰岩がたくさん落ちていました。

鈴鹿一帯から関ヶ原,伊吹山方面にかけて石灰岩の山が広がっていますので,そういう地域に入るときには注意が必要です。

分布としては本州全土,淡路島など島嶼にも生息しているそうです。

なお,ヒルの被害が多い丹沢山地も石灰岩が広がっている地域です。

湿った場所を好みます。

雨が降ったあとは,水の流れに乗って移動するそうです。




2) どう近寄ってくるか


動物の排出する二酸化炭素や体温を感知して寄ってきます。

必ず足下から這い上がってくるので,自転車に乗っていれば大丈夫ですが,降りて休憩したり,写真を撮ったりしているときは注意が必要です。


ちなみに,「樹上から降ってくる」 とよく言われますが,これは小学生チームの実験で 「その可能性はない」 とはっきり否定されていました。


今回ぼくがヤラレタのは,2か所とも靴下の部分。そのうちのひとつは,なんとシューズに開いている通気用の直径1ミリの穴からでした。


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また,靴下の布目くらいならその間から顔を突っ込んで吸血することができるそうです。


肌の露出部分が多い自転車のウェアで,物理的な防御は不可能です。




3) 予防法


予防法としては,市販されているヒル専用の忌避剤 「ヒル下がりのジョニー」(笑) などをシューズ,靴下部分に散布しておくことです。

(イカリジンを含む虫除けでもいいらしいが未確認)


虫除けというと肌の部分に使う感覚がありますが,ヒルに対する最大の防御線はシューズです。

這い上がってくる靴や靴下に忌避剤を使うことが大切なようです。


なお,万が一,吸血しているヒルを見つけたときには,爪でこそげるように引きはがせばいいとのこと。

ヤツらは,キズをつけてそこから陰圧をかけて吸血するので,何かを鋭く食い込ませているわけではないそうです。

好きなだけ吸血させて落ちるのを待ってもいいですが,しばらくの間血が止まらないのは同じです。

だとしたら,ヒルジンと長く触れあわない方がいいでしょうから,早めに引きはがす方が得策というものです。




先に紹介した小学生グループの実験はおもしろいものがたくさんあります。また,さまざまなヒル関連の知識にも驚かされます。


「掌や足の裏では吸血できない」と言われるが本当か,

「ヒルは引っぱってもちぎれない」と言われるが本当か,

「成体は一年以上吸血しなくても生き続けられる!?」,

「ヒルの生息域が広がっている!?」

などなどおもしろくて夢中で読んでしまいました。




皆様,石灰岩質の山奥へ入って,湿った薄暗いところで写真を撮ったり,休憩したりするときには,お気をつけあれ。

今のところ,ヒルによって媒介される寄生虫や病原菌は確認されていないので,あえて体験されるの一興かと。



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上の写真は本文とは関係ありません。

ダーシオさんにかっこよく撮ってもらったのでうれしくて。




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Comments 10

-  

子どもヤマビル研究会のページは確かにスゴい。

2021/09/21 (Tue) 07:08 | EDIT | REPLY |   

michael  

こんにちは

いやあ、ヒルって聞くと、とにかく排除したいばかりですね;
昔、熱帯魚を飼っていた水槽に生餌に混じってきたヒルが増えて
明るい内は砂に潜り、夜眠っている魚の血を吸うやつでした、
居るだけで気分悪いですが、水槽の掃除のときはまず熱湯を注いで
殺し、流し出していました、塩でも殺せますね。

2021/09/21 (Tue) 13:38 | EDIT | REPLY |   

さゆうさん  

こんばんは。
ヒル、此方では見た事が全くない。其の為の防備も考えた事が無い。
だが、話には聞いていた厄介な生き物だと。
これからは、その辺りの事も考え行動をしなければならないですね。
十分気を付けられて行動してくださいね。
なんだか、体中が痒くなってきました。

2021/09/21 (Tue) 17:43 | EDIT | REPLY |   

リキ  

コメントありがとうございます

子どもヤマビル研究会,スゴイですよね。
こういう活動からユニークで地に足着いた優秀な研究者が育っていきそうです。

2021/09/21 (Tue) 20:36 | EDIT | REPLY |   

リキ  

michael 様

michael さん,こんばんは。

魚までヒルにやられるんですね。驚きです。
しかも,夜に出てくるとはたちが悪い。

子どもヒル研究会によると,塩分濃度3%以上ならほぼ即死のようです。

2021/09/21 (Tue) 20:38 | EDIT | REPLY |   

リキ  

さゆうさん様

さゆうさん,こんばんは。

これからは,かなり気をつかって対策をしたいと思っています。
また,一度経験すると,まあ,やられたらそれなりの処置をすれば,恐るるに足らずということもわかりました。
いい経験をしたと思っています。

体中がかゆくなる記事でごめんなさい(笑)

2021/09/21 (Tue) 20:39 | EDIT | REPLY |   

Emi  

わぁ~、リキさんかっこいいです!!
こういう自分の乗っているときのかっこいい写真があると素敵ですねぇ~!

ヒルですが、わたしは登山中にやはり同じような湿気のある鬱蒼とした森でやられました。その時は血が止まらず、その血の流れる感覚で初めてやられたことに気が付きました。やっかいですね。1mmの穴からでもやられるとは!

リキさんもかなり林道や山の中がお好きですから(わたしもです!)、レーパン+半袖ジャージで多くの時間を過ごすサイクリストは本当に対策が必要ですね。

2021/09/22 (Wed) 16:33 | EDIT | REPLY |   

リキ  

Emi 様

Emi さん,こんばんは。

ありがとうございます。照れます。
上手に写真を撮ってくれる人が友だちにいるとありがたいです。

山の中も林道も薄暗いところも大好きなんですけど,今回のようなことを経験すると,余計なことを心配しなきゃ行けないのがちょっと辛いです。行くのやめませんけどね(笑)

2021/09/22 (Wed) 19:31 | EDIT | REPLY |   

ペダル  

知は力なり

リキさんがヒル害にあってから「子どもヤマビル研究会」 を知って,
がぜんヒルの生態にくわしくなるプロセスが面白かったです(笑)

嫌悪感は消しにくいですが,生態を知れば,無意味な恐怖心は減りますよね。

血は...いや,知は力なり!ですよね。古来より治療にも使われた生き物でも
ありますし。

実害でいうとマダニの方がずっと怖いです(汗)

2021/09/22 (Wed) 20:53 | EDIT | REPLY |   

リキ  

ペダル様

ペダルさん,こんばんは。

まさに「血は力なり」(笑)。
しっかり勉強させていただきました。

子どもヤマビル研究会の子どもたちが,平気でヒルを肌に這わせているようすを見ても,
やはり「知は力なり」だと納得です。

尊敬する先生が「知識を得ること解決できる問題がいかに多いか,ということをもっとみんなに知らせたい」と言っていたのを思い出しました。

2021/09/22 (Wed) 21:19 | EDIT | REPLY |   

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