ロードバイクと空気抵抗 その1 基本編


速く走りたい。

誰しもが思うことでしょう。

先日,チタイチに行ったとき,やんさんの牽きで,40km/h で10分程度走るという強烈な体験をしました。

とても気持ちが良かったのですが,とてもきつかったです。
「もう,これ以上はダメ…」という感じ。

「ロードバイクの速度がこれ以上 上がらない」と感じることがありますが,これはなぜでしょうか。

簡単に言えば,「脚力の限界」。
では,この「限界」の意味するところは何なのでしょうか。

今回はそれを考えてみたいと思います。



物体に力を加えると動き出します。

では,力を「加え続ける」と,どうなるでしょう。

この場合,物体は加速していきます。

ピンポン玉を建物の3階くらいから落とします。

すると,ピンポン玉は地球にひっぱられてぐんぐん加速していきます。
しかし,速度が 5m/秒くらいになると,もう加速することはなく,一定の速度で落下していきます。

これは,地球の引力と,空気の抵抗力がつりあってしまったため,速度が頭打ちになったのです。

130705_2.jpg

同じくらいの大きさのゴルフボールで実験すると,どうなるでしょう。

ゴルフボールは,重さはピンポン玉の20倍以上ありますから,20倍以上の力で地球に引っぱられます。
ですから,空気の抵抗力が相当大きくならないと,加速は止まりません。

        130705_4.jpg

両者を同時に落とすと,どうなるでしょう。

途中までは,全く互角の勝負です。

ところが,途中から,ピンポン玉は加速しなくなるのに対して,ゴルフボールは加速を続けます。



ロードバイクを走らせるときも,同じ力でこぎ続けていると,どんどん加速していき,一枚ずつギアを上げていかないと,脚が追いつかなくなります。

しかし,ある速度に達すると,それ以上速度が上がらなります。

これはなぜかというと,空気抵抗が大きくなるからです。
空気が,加速を邪魔するので,速度が頭打ちになるのです。

もし,空気のないところでロードバイクを走らせたら,残る抵抗は路面との転がり抵抗と,回転部分の摩擦抵抗だけですから,とんでもない速度まで加速できるはずです。
(あ,その前に,空気がなければ,死んでますネ…)


「脚力の限界」とは,この,空気抵抗と,推進力がつり合った時点のことを指すわけです。

        130705_5.jpg

ということは,この「脚力の限界」を突破するには2つの方法があることになります。


限界を突破する方法の一つ目は,推進力を増大させることです。

すなわち,出力(= 動力)を高めるということです。
(要するに,がんばってこぐ)

動力は,「 トルク × 回転数 」で定義されますから,出力を高めようとするなら,ペダルに加える力を増やす か,ペダルの回転数を増やす か,のどちらかで実現できるわけです。

出力を高めるトレーニングには,いくつかの種類があると思います。

まず,単純に,筋力アップ。
これで,トルクを大きくすることができます。

あるいは,筋持久力のアップ。
これによって,高回転を維持できます。
回転数を上げることでも,出力を高められますからね。

さらに,ペダリングスキルを高めれば,効率的に力を利用することができるようになりますから,筋力を高めなくても,高トルク,高回転を実現できるでしょう。

ま,時間とやる気が必要なトレーニングになるでしょうね。



限界を突破する方法の二つ目は,空気抵抗を低減することです。
(向かってくる風をうまくやり過ごす)

抵抗が減れば,相対的に推進力の方が大きくなり,加速し続けることができます。

cancellara.jpeg

それなら,空気抵抗を低減するには,どうすればいいでしょうか。

これはもう,フォームが最大の要因でしょう。

しかし,ここで問題。

ぼくは,空気抵抗を低減させるためのフォームに関する知識がありません。

とりあえず,頭を下げて低い姿勢をとることはわかります。

でも,肘の位置や膝の位置,背中の丸め方,おしりの位置など,細かいことがわかりません。

これをもう少し勉強したいと思っています。

そうすれば,同じ筋力,同じペダリングでも,限界を少しは底上げできるはずです。
効率的に,力を速度に変換することができるはずです。



こんな話は,まわりくどい話をするまでもなく,わかりきってることじゃないかとも思うのですが,あらためて整理することで,基本がはっきりしてきます。

ぼくはどうしても基本的なことが気になるので,こうしてまとめると,なんだか気持ちがいいのです。

かんたんには速くなりませんけどね。

でも,若いライダーよりも先が短いので,効率的に速さを手に入れたいという願いも強いのです。

さあ,書くだけ書いて,「大して速くなってないね」と言われないようにがんばります。

次回は,空気抵抗について,もう少しくわしく書いてみたいと思います。

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Comments 14

KOU  

rikiさん、こんばんは。
速く走る事も科学すると、奥が深いですね(O_O)
昔の体育会系で育ってきた自分は、ただ鍛える事しか思いつかないので、rikiさんの理論的な考え方には、目からウロコです。本当に奥が深い。
そして、向上心とバイクへの思いには、ただただ脱帽です(^^)


2013/07/05 (Fri) 20:02 | EDIT | REPLY |   

riki  

KOU 様

これは内緒ですが,科学の法則に従うと,基本から外れないので,「楽して速くなれるかも」という,よこしまな考えもあるんです(笑)

ということでは,脱帽していただくと,かなり気が引けます…。

2013/07/05 (Fri) 22:40 | EDIT | REPLY |   

やん  

タイトル

こんばんは!
自分は頭がないので理屈は分かりませんが(苦笑)
速く走るとき、空気抵抗が一番の敵だというのは実感します。
同じ頑張りで漕いでも、エアロポジションとブラケットポジションでは2km/h程変わってきますからね。
慣れてくるとハンドルはもっと低く、遠くとなってきますよね。
その方が楽ですらw

2013/07/05 (Fri) 23:36 | EDIT | REPLY |   

メソ  

タイトル

はじめまして
いつも拝見させて頂いておりますm(_ _)m
ロードバイクの空気抵抗、記事を読んですっきりしました。
かなり比重が大きいんですね>_<
私は所謂エアロロードと言われるものに乗っているので
とても興味があります。
続編やフォームについての記事楽しみにしています(*^^*)

2013/07/06 (Sat) 06:56 | EDIT | REPLY |   

maa  

タイトル

こんにちは!
毎回毎回「なるほど...」です。
チタイチのあと、ケイデンスのことを考えていましたが、
いろいろな意味で「ペダルの回転数を増やす」方向でやっていこうと思います。
まずはアベ70rpm台で走れるように。(低っ!)
次回の講座も楽しみにしております。

2013/07/06 (Sat) 15:29 | EDIT | REPLY |   

おばさん  

タイトル

rikiさんより 更に先の短い私…楽して速くなる方法の早めの解明をお願いしますよ!

2013/07/06 (Sat) 16:14 | EDIT | REPLY |   

riki  

やん様

やんさんのおかげで,空気抵抗のことを考える気になりました。
ありがとうございます。

体の硬いぼくにとって,エアロフォームは体を慣らさないと,とても無理です。
理屈だけでは速くなれませんから,また明日も走ってきま~す。

2013/07/06 (Sat) 19:33 | EDIT | REPLY |   

riki  

メソ様

コメントありがとうございます!
ブログも拝見しました。
イラストがかわいい…。

また気が向いたら,のぞいてやってください。

2013/07/06 (Sat) 19:38 | EDIT | REPLY |   

riki  

maa 様

クルクル回す方が合っている人と,ぐいぐい漕ぐ方が合っている人があるみたいですから,無理せずに自分に合ったスタイルを作っていくといいんじゃないでしょうか。
両方できたら最高ですけどね!

2013/07/06 (Sat) 19:40 | EDIT | REPLY |   

riki  

おばさん様

わかりました。お任せ下さい!

そんな方法ないかもしれないと思いつつ,いろいろ探っています。
理屈が好きで,あきらめが悪い性格です(笑)

2013/07/06 (Sat) 19:42 | EDIT | REPLY |   

きいち  

今日の結論は、デブは根性があれば、下り坂は早いってことですよね(笑)
私は、前回の40km走行の時は、ギア落としてでもケイデンス保っていました。多分、慣性でケイデンスは保って走った方が楽なんですよね。トルクでいくのは気分的な問題?
また、単独走と、トレインの先頭ではトレインの先頭の方が楽なんですよね。これはカルマン渦、ようは、空気が流れやすくなるからでしょうか?
実に興味深い(湯川学 ガリレオ風)

2013/07/07 (Sun) 07:17 | EDIT | REPLY |   

riki  

きいち様

ケイデンスで稼いでも,トルクで稼いでも,動力は同じですから,気分か好みで選べばいいと思います。

下り坂でなくても,体重のある方が慣性質量が大きいので,スピードを維持するのにはかなり有利ですよ。あ,これは,きいちさんのことではありませんから(笑)

では,次回はトレインとカルマン渦について。
「実におもしろい」と言われるように書けるかな?

2013/07/07 (Sun) 12:05 | EDIT | REPLY |   

みっちゃま  

タイトル

rikiさん こんにちは〜♪

昨日は、二ノ瀬で楽しいお話ありがとうございましたっ(≧▽≦)
また、色んなところでお会い出来たらうれしいですっ。

私は、主人など男性の後ろについて走る事が多く、ついて行く為に「ペダルに加える力を増やす」方法で走ってます。
でも、それだと足がもたず、すぐ千切れちゃいます(汗)

きっと、私は空気抵抗をうまく利用してない証拠ですよね〜。
次回の空気抵抗についてのブログを楽しみにしてますっ。

2013/07/07 (Sun) 13:49 | EDIT | REPLY |   

riki  

みっちゃま様

昨日は,ありがとうございました。
女性ローディーとお話できてうれしかったおじさんです。
それにしても,続けて2ほん登るとは,体力も意欲も勢いも,完全に負けてます…。

次回は,空気抵抗をいかに利用するか,書きますね。
お楽しみに。

2013/07/07 (Sun) 20:20 | EDIT | REPLY |   

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